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晶質 ショウシツ

大辞林 第三版の解説

しょうしつ【晶質】

純水中での拡散速度が大きく、水溶液から結晶として取り出しやすい物質の総称。無機塩類や低分子有機物がこれに入る。1861年、イギリスの化学者グレアムが提出した物質の分類で、コロイド(膠質)に対する。現代の化学ではほとんど用いられない用語。クリスタロイド。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

晶質
しょうしつ
crystalloid

クリスタロイドともいう。コロイドの命名者であるイギリスのグレアムが、コロイドをつくる物質を膠質(こうしつ)とよぶのに対応して、真の溶液を与えて結晶化しやすい物質を晶質であるとした。コロイド、とくにコロイド水溶液を与える物質には、分子量が大きく、半透膜を通らず、容易には結晶化しないものが多い。一方、無機塩や低分子量有機化合物には、真の溶液となり、膀胱(ぼうこう)膜のような半透膜ならば通過し、溶液から容易に結晶化するものが多い。これらの経験的事実からグレアムは、固体物質は膠質と晶質とに分類されると考えた。しかし、金のように金属結晶となるものがコロイド溶液になったり、分子量の大きな有機化合物の結晶も得られることから、膠質と晶質との分類は物質の基本的性質に基づくものではないことがわかり、現在ではほとんど使われていない。[岩本振武]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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