曲尺手町(読み)かぎのてちよう

日本歴史地名大系 「曲尺手町」の解説

曲尺手町
かぎのてちよう

[現在地名]水戸市ほん町三丁目・東台ひがしだい二丁目

東はとおり八町目浜田はまだ村、北と西は鍛冶かじ町。「水府地名考」に「其形チ曲尺かねさしの如くなるゆへ町の名となれり、此町初めハ百七拾間四尺五寸なりしを、寛文延宝の比にや、間数の内七十五間四尺五寸を割きて、材木町へ入ると云、曲尺手町の名も、寛永正保以来往々旧記に見へたり」とあり、「曲尺手かねのて町」と記す。「新編常陸国誌」には「古記ニ云、西側四十間、東側六十間、戸数二十四」とある。

水府地理温故録」に「宝暦、明和の境迄は此街にて酒肆にてみようがや惣次郎、御伽羅油所とて吉田屋弥一兵衛、御紺屋吉左衛門、酢、せやう油、味噌を専らにせし額田や吉衛門、小間物には藤屋吉兵衛、又長崎や某、石田や庄衛門抔」とあり、種々の商人がおり賑った。


曲尺手町
かねんてちよう

[現在地名]豊橋市曲尺手町

呉服ごふく町の東に続く表町町並が曲尺手に曲がっていることによる町名か。東海道を北折する所に曲尺手門があって神明しんめい小路に連なり、城郭に通じていた。寛延三年(一七五〇)の吉田二十四町差出帳(橋良文庫蔵)によると、高一九石余、戸口は、六八軒、三八七人、うち男二二一・女一六六である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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