出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
…当時の農学の具体的内容については,《呂氏(りよし)春秋》や《管子》にいくらか見られるが,その土壌改良,施肥,栽培の技術はさして水準が高くなく,主眼はもっぱら農民の確保と生産の充実に向けられていた。 秦・漢時代の農学の特色は,本来は農民たちの自然暦の目安となっていた物候知識が,政治的色あいを帯びて〈月令(がつりよう)〉という一種の農事暦に仕立て上げられたことと,趙過(ちようか)(前2世紀)および氾勝之(はんしようし)(前1世紀)などの勧農官によって精耕細作が奨励されたことである(《氾勝之書》)。ことに氾勝之の農学は,五行思想の影響を受けて迷信じみた一面もあるが,12種の作物について種子の選別,播種(はしゆ),栽培,施肥,収穫から種子の保存にいたるまで細かに技術指導し,関中地方(陝西省)に単位面積当り高収穫を求める区田法(くでんほう)を広める努力をしている。…
…近世の農業経営が地域の特色を生かすようになると,地域や階層によって農事暦もさまざまに多様化した。【小熊 誠】
【中国】
農事暦すなわち各月にそってその月になすべき農仕事を記述したものを中国では〈月令(がつりよう)〉類の中に入れている。先秦の月令や《夏小正》《礼記(らいき)》月令などには12ヵ月に関連する天象,物候,農耕,狩猟のことが書かれているが,天の運行に従う四時の政治の基準を示す立場のものである。…
…年中行事の地域的変化は,それぞれの土地の生活文化の差ばかりではなく,こうした外部からの知識の波及の度合の違いが大きな原因になっていることが多い。【小島 瓔礼】
[中国]
中国の年中行事は,漢民族中心の農耕社会のもとで発生し,一般に全国的規模をもち,歳事,歳時,月令などと呼ばれた。先秦時代,すでに正月を祝うほか,土地神を祭る社祭,上巳節,百神を祭る蜡祭(ささい)(臘祭(ろうさい))などがあり,自然の運行に即した生活のリズムが形成され,豊作祈願や歓楽・慰労の機会を提供した。…
※「月令」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新