有機水銀剤(読み)ユウキスイギンザイ

世界大百科事典 第2版の解説

ゆうきすいぎんざい【有機水銀剤】

1915年ころから開発された水銀を含む有機殺菌剤で,初めは種子殺菌剤として用いられていた。日本では,この種の薬剤が稲作の重要病害であるいもち病に著効を示すことから,第2次大戦後,散布用抗いもち剤として広範に用いられるようになった。しかし有機水銀剤は化学的に安定で,その残留性が問題となり,新しい非水銀系の抗いもち剤の開発によって,68年には,他薬剤に切りかえられるに至った。有機水銀剤として開発,使用されていた薬剤には,酢酸フェニル水銀(PMA),塩化メトキシエチレン水銀(MMC),塩化フェニル水銀(PMC)がある。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

ゆうきすいぎんざい【有機水銀剤】

水銀原子が直接、炭素原子と結合している有機化合物からなる医薬・農薬・防腐剤の総称。広く使われたが、その毒性のため多くのものは現在では使用されていない。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

ゆうきすいぎん‐ざい イウキスイギン‥【有機水銀剤】

〘名〙 水銀を含む有機化合物からなる薬剤。猛毒古くから種子消毒剤として用いられたが、米・果樹・野菜などを通して人体にはいると長い間に蓄積されて有害であるため、使用が禁止された。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

プレッパー

非常事態に備え、食糧や自衛のための武器・弾薬などを過度に備蓄している人のこと。「備える(prepare)」から生まれた言葉で、2012年現在では米国に最も多く存在し全米で300~400万人にのぼるとみ...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android