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朝妻船 アサヅマブネ

デジタル大辞泉の解説

あさづま‐ぶね【朝妻船】

朝妻大津を往来した渡し船。古代から江戸初めまで、東国からの旅客が利用した。遊女が乗って旅人を慰めることもあった。
英一蝶(はなぶさいっちょう)の描いた、遊女が烏帽子(えぼし)水干(すいかん)をつけ、船にさおさしている図。この絵を題材にして長唄や舞踊などが作られた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

朝妻船
あさづまぶね

琵琶(びわ)湖東岸の近江(おうみ)国入江村朝妻(滋賀県米原(まいばら)市朝妻筑摩)の港と京坂地方の入口大津とを結ぶ渡し船。奈良時代から江戸時代初頭まで、東国からの旅客は多くこれを利用し、船中では遊女が旅客を慰めることもあった。江戸時代の画家多賀朝湖(ちょうこ)(後の英一蝶(はなぶさいっちょう))が描いた水干(すいかん)、烏帽子(えぼし)をつけ、棹(さお)をさす朝妻船の遊女の姿は、時の将軍徳川綱吉を諷(ふう)したとして、朝湖は遠島(えんとう)に処された。のちにこの事件は絵画の題材ともなり、種々に脚色されて長唄(ながうた)、常磐津(ときわず)などでも流布されている。[棚橋正博]

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