木村鷹太郎(読み)きむらたかたろう

精選版 日本国語大辞典 「木村鷹太郎」の意味・読み・例文・類語

きむら‐たかたろう【木村鷹太郎】

  1. 評論家。号は鳴潮。伊予愛媛県出身。東京帝大卒。陸軍士官学校教授、新聞記者などをつとめる。高山樗牛らと雑誌「日本主義」を発行。日本民族の発祥ギリシア中央アジアとする新説を発表。著「日本国教論」などのほかバイロンなどの翻訳書も多い。明治三~昭和六年(一八七〇‐一九三一

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20世紀日本人名事典 「木村鷹太郎」の解説

木村 鷹太郎
キムラ タカタロウ

明治・大正期の評論家,翻訳家,哲学者



生年
明治3年9月18日(1870年)

没年
昭和6(1931)年7月18日

出生地
愛媛県宇和島町

別名
号=鳴潮

学歴〔年〕
帝国大学(現・東大)哲学選科卒

経歴
帝大卒業後、陸軍士官学校教官や新聞記者にもなったが、文筆業を主とし、日本主義を唱え、明治33年「鳴潮余沫」を刊行。34年以後はロマン派文学とギリシャ古典研究に専念。バイロン研究家としても「バイロン文界之大魔王」(35年)を刊行し、「パリシナ」などの長編詩を翻訳した。また日本の古代史中近東を舞台にしているとの説から「世界的研究に基づける日本太古史」(44〜45年)を刊行するなど、人文科学各分野で幅広い執筆活動をした。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「木村鷹太郎」の意味・わかりやすい解説

木村鷹太郎 (きむらたかたろう)
生没年:1870-1931(明治3-昭和6)

明治・大正期の異色ある評論家,翻訳家。宇和島生れ。1897年,大日本協会を設立し,同年5月に機関誌《日本主義》を創刊国粋主義を鼓吹する一方,バイロン,プラトンの翻訳紹介に力を注ぎ,日欧両文化の矛盾を解決すべく,日本民族ギリシア渡来説を唱えて世人を煙に巻いた。《日本書紀--仁徳帝の埃及難波》《日本民族東漸史》《バイロン傑作集》《プラトン全集》など,多くの著訳書がある。東京に没。
執筆者:

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朝日日本歴史人物事典 「木村鷹太郎」の解説

木村鷹太郎

没年:昭和6.7.18(1931)
生年:明治3.9.18(1870.10.12)
明治大正時代の思想家,翻訳家。号鳴潮。帝国大学哲学選科修了。井上哲次郎門下で中国倫理学の研究から出発したが,客観性よりも自己投入するに足る思想を求めて明治30(1897)年井上らと共に雑誌『日本主義』を創刊,仏教などを排撃し「日本建国の精神」の全面開花を提唱する。34年以後はロマン派文学とギリシャ古典研究に没頭。熱狂的読者を得た『バイロン文界之大魔王』(1902),『プラトーン全集』(翻訳)は著名。その日本主義はこの研究を通じて,古代日本を世界史の根源とする怪異な学説へと化した。44~45年『世界的研究に基づける日本太古史』はその観点からの壮大な比較研究。

(徳盛誠)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「木村鷹太郎」の解説

木村鷹太郎 きむら-たかたろう

1870-1931 明治-昭和時代前期の評論家。
明治3年9月18日生まれ。30年井上哲次郎らと雑誌「日本主義」を創刊。バイロンの評伝や「プラトーン全集」の翻訳で知られる。「世界的研究に基づける日本太古史」で日本民族の発祥をギリシャとする説を展開した。昭和6年7月18日死去。62歳。伊予(いよ)(愛媛県)出身。帝国大学卒。号は鳴潮。

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367日誕生日大事典 「木村鷹太郎」の解説

木村 鷹太郎 (きむら たかたろう)

生年月日:1870年9月18日
明治時代;大正時代の評論家;翻訳家
1931年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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