村上一郎(読み)ムラカミ イチロウ

20世紀日本人名事典 「村上一郎」の解説

村上 一郎
ムラカミ イチロウ

昭和期の評論家,作家,歌人



生年
大正9(1920)年9月24日

没年
昭和50(1975)年3月29日

出生地
東京・飯田町

別名
別名=井頭 宣満

学歴〔年〕
東京商科大学(現・一橋大学)〔昭和18年〕卒

経歴
大正12年関東大震災により宇都宮へ移る。昭和18年東京商大を卒業後、海軍士官となり終戦をむかえる。戦後久保栄に師事して「日本評論」の編集にたずさわるが、レッド・パージにあい、以後文筆に専念する。31年「典型」を創刊、39年には個人誌「無名鬼」を創刊、その間「試行」同人となる。著書に「久保栄論」「日本のロゴス」「明治維新の精神過程」「北一輝論」や小説「東国の人びと」「武蔵野断唱」、歌集「撃攘」などのほか、「村上一郎著作集」(全12巻)がある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

百科事典マイペディア 「村上一郎」の意味・わかりやすい解説

村上一郎【むらかみいちろう】

評論家,小説家,歌人。東京生れ。東京商科大卒。海軍に入り,終戦時には主計大尉。戦後,久保栄に師事し,《日本評論》の編集に携わるが,レッドパージに遭い,以後文筆活動に専念する。文学における思想性,詩精神,〈方法〉の復位を主張し,長編小説《東国の人びと》(1959年)で実践。評論集《日本のロゴス》以後,戦後民主主義の虚妄を批判し,ロマン的情念を核とした《明治維新の精神過程》《北一輝論》(1970年)などを書くが,54歳で自刃

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「村上一郎」の解説

村上一郎 むらかみ-いちろう

1920-1975 昭和時代後期の文芸評論家。
大正9年9月24日生まれ。海軍主計大尉で敗戦をむかえ,「日本評論」編集者となる。昭和26年レッドパージにあって文筆生活にはいり,39年個人誌「無名鬼」を創刊。昭和50年3月29日日本刀で自殺した。54歳。東京出身。東京商大(現一橋大)卒。著作に評論「日本のロゴス」「北一輝論」,歌集「撃攘(げきじょう)」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「村上一郎」の解説

村上 一郎 (むらかみ いちろう)

生年月日:1920年9月24日
昭和時代の文芸評論家
1975年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

今日のキーワード

スキマバイト

働き手が自分の働きたい時間に合わせて短時間・単発の仕事に就くこと。「スポットワーク」とも呼ばれる。単発の仕事を請け負う働き方「ギグワーク」のうち、雇用契約を結んで働く形態を指す場合が多い。働き手と企...

スキマバイトの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android