柳家三語楼(読み)やなぎやさんごろう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「柳家三語楼」の意味・わかりやすい解説

柳家三語楼
やなぎやさんごろう

落語家初代が3代目柳家小さん門下にあったが伝不詳。

[関山和夫]

2代

(1875―1938)本名山口慶二(けいじ)。4代目橘家円喬(たちばなやえんきょう)に入門して右円喬(うえんきょう)。師没後、2代目柳亭(りゅうてい)(談洲楼(だんしゅうろう))燕枝(えんし)門に移り燕州(えんしゅう)となったが、さらに3代目柳家小さん門下となって三語楼襲名。大正時代に誇張した演出や英語交じりの独特の落語で人気があったが晩年は不遇であった。

[関山和夫]

3代

5代目柳家小さんの長男で6代目小さんの前名。

[関山和夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の柳家三語楼の言及

【落語】より


[大正から昭和初期の落語界]
 大正になると,活動写真やオペラの流行から落語は不況に向かったが,小さん,円右,円蔵の重鎮以外では,2代蝶花楼馬楽(ちようかろうばらく)(1864‐1914),初代柳家小せん(1883‐1919),4代古今亭志ん生(当時は金原亭馬生)の3人が江戸っ子風の反俗的芸風によって,多くのファンや文学者に愛された。また,英語まじりのナンセンス噺によって,特異な人気を集めた初代柳家三語楼(1875‐1940)もいた。 大正から昭和にかけての上方落語は衰退の一途をたどった。…

※「柳家三語楼」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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