柳沢峠(読み)やなぎさわとうげ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「柳沢峠」の意味・わかりやすい解説

柳沢峠
やなぎさわとうげ

山梨県北東部,甲州市北部にある峠。標高 1472m。秩父山地にあり,甲府盆地多摩川上流部を結ぶ青梅街道 (国道 411号線) が通る。近世には北東方の鶏冠山 (黒川山) から出る金を甲府へ運ぶ峠道であったが,明治以降,それまで大菩薩峠越えであった青梅街道が通るようになった。奥多摩と甲府盆地をめぐる観光ルートの一部となっている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「柳沢峠」の意味・わかりやすい解説

柳沢峠
やなぎさわとうげ

山梨県甲州市塩山(えんざん)地区にある標高1472メートルの峠。秩父(ちちぶ)山地の笠取(かさとり)山から南出した稜線(りょうせん)が大菩薩(だいぼさつ)山地に転ずる部分に相当し、甲府盆地側の重川(おもがわ)と多摩川(たまがわ)上流の柳沢川の源流に位置する。天正(てんしょう)~慶長(けいちょう)年間(1573~1615)には多摩川上流の黒川山で採掘した金を甲府に輸送する要路であった。その後利用されなかったが、奥多摩湖建設後、道路が改修され利用者が増加した。峠の北西には三窪(みくぼ)高原があり、峠からハイキングコースがある。

吉村 稔]

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