梅瓶(読み)メイピン

デジタル大辞泉 「梅瓶」の意味・読み・例文・類語

メイピン【梅瓶】

《〈中国語〉》中国陶磁器の器形の一。口は小さく、上部は丸く張り、下方に緩やかに狭まるもの。器形は10世紀の創案。主に酒瓶として用いた。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

関連語 名詞

精選版 日本国語大辞典 「梅瓶」の意味・読み・例文・類語

メイ‐ピン【梅瓶】

  1. 〘 名詞 〙 ( 中国語から ) 中国陶磁器の一つ。口が小さく、上部は丸く張り、下方に向かって緩やかに狭まる形の背の高い瓶。器形は一〇世紀頃の創案。主に酒器として使用

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「梅瓶」の意味・わかりやすい解説

梅瓶
めいぴん

東洋陶磁の器形の一種。口造りが小さく、丈長(たけなが)で、肩が丸く張り、腰は細く締め込まれた瓶(へい)。裾(すそ)は開く場合と、さらに締め込まれる場合とがある。中国で北宋(ほくそう)時代初期の10世紀に創案された器形で、その影響は朝鮮半島、日本、ベトナム、タイと東アジアに広く及び、今日まで受け継がれている。清(しん)代の『飲流斎説瓷(いんりゅうさいせつじ)』に、口径の小さい器を「梅の痩骨(そうこつ)」と称するところから梅瓶とよばれるようになったとの記述があり、明(みん)以前の文献にはこの名称がみられないので、清代の造語であるとも考えられる。華北磁州窯江南景徳鎮(けいとくちん)窯に優品がある。

[矢部良明]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android