20世紀日本人名事典 「植松正」の解説
植松 正
ウエマツ タダシ
- 生年
- 明治39(1906)年1月21日
- 没年
- 平成11(1999)年1月3日
- 出生地
- 千葉県東金市
- 学歴〔年〕
- 日本大学卒,東北帝国大学法文学部〔昭和10年〕卒
- 学位〔年〕
- 文学博士
- 主な受賞名〔年〕
- 紫綬褒章〔昭和44年〕,NHK放送文化賞〔昭和50年〕,勲二等旭日重光章〔昭和54年〕
- 経歴
- 幼時に父を失い大蔵省の給仕や事務員をしながら日大夜間部ではじめ哲学のち心理学を専攻、芸術心理学に興味をもつ。卒業と同時に母校の講師となり、東大の助手等と「美学研究」を創刊するが、学歴の必要を感じて東北大法文学部へ再入学。美学専攻の予定が卒業の都合で法科に移った。東京などで検事や判事を務めるが、台北帝大教授を振り出しに学究生活に入る。昭和25年一橋大教授に就任。44年定年退官した後は弁護士となる。法制審議会少年法部・刑事法部会長などを歴任。刑法学の権威として知られ、「刑事法学研究」「法のうちとそと」などの著書がある。また61年から日本尊厳死協会会長として“リビング・ウィル(生前発効の遺言)”と呼ばれる尊厳死宣言の普及に努めた。他の著書に「刑法概論」「民族と犯罪」「供述の心理」などがある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報