音楽用語。音楽形式においてまとまりのある最小単位を動機といい、多くの場合、この動機が二つ組み合わされて小楽節(楽句)がつくられ、さらに二つの小楽節で大楽節(楽段)が形成される。普通、動機は2小節でできており、したがって小楽節は4小節、大楽節は8小節となることがもっとも多い。二つの小楽節が連なって大楽節となったとき、前の小楽節は前楽節、後の小楽節は後楽節といわれる。前楽節の終止は半終止か不完全終止、後楽節の終止は完全終止となり、大楽節はそれ自身で完結性をもつ。なお楽節は、こういった楽式に関する用語としてだけでなく、「四声楽節」「多声楽節」などのように、作曲様式を示す用語としても使われることがある。
[黒坂俊昭]
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… 楽式を説明する理論を楽式論という。これは特に,比較的均整のとれた規則的な楽節構造をもった古典派以後の音楽を対象とする。楽式には基礎楽式と応用楽式があるが,その区別は必ずしも明確でない。…
…(1)雅楽では,近代では,1曲を章・節・段と細分したときの最小単位に用いる。これは文章の細目用語の応用で,楽章・楽節・楽段とも用い,そのまま洋楽のmovement,phrase,periodの訳語にも用いる。ただし楽段という訳語の用い方は場合によって一定していない。…
※「楽節」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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