榊山小四郎(読み)さかきやま こしろう

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「榊山小四郎」の解説

榊山小四郎(2代) さかきやま-こしろう

1697-1768 江戸時代中期歌舞伎役者
元禄(げんろく)10年生まれ。6歳で初代榊山小四郎の養子となる。宝永5年養父から座本をゆずられ,京坂で活躍。延享4年京都布袋屋(ほていや)座で2代小四郎を襲名。京都立役(たちやく)の重鎮となる。実事を得意とした。明和5年1月9日死去。72歳。本姓寺坂。前名は榊山四郎太郎(初代)。後名は榊山鷺助。俳名は仙声。

榊山小四郎(3代) さかきやま-こしろう

1724-1767 江戸時代中期の歌舞伎役者。
享保(きょうほう)9年生まれ。2代榊山小四郎の長男。元文4年大坂芳沢座で初舞台。2代榊山四郎太郎をへて,明和3年京都布袋屋(ほていや)座で3代小四郎を襲名。女方として世話物をよくしたが,晩年は立役(たちやく)となる。明和4年7月2日死去。44歳。初名は榊山千太郎。前名は榊山十太郎(初代)。俳名は仙芝。

榊山小四郎(4代) さかきやま-こしろう

1740-1768 江戸時代中期の歌舞伎役者。
元文5年生まれ。2代榊山小四郎の次男寛保(かんぽう)元年子役として初舞台。のち立役(たちやく)となり,明和3年京都布袋屋(ほていや)座で3代榊山四郎太郎を襲名,翌年兄3代小四郎の跡をついで4代となる。明和5年3月7日死去。29歳。初名は榊山新太郎。前名は榊山十太郎(2代),榊山八十二。俳名は仙山。

榊山小四郎(初代) さかきやま-こしろう

1671-1747 江戸時代前期-中期の歌舞伎役者。
寛文11年生まれ。元禄(げんろく)6年大坂で初舞台。宝永3年京都亀屋座の座本をつとめた。養子に座本をゆずったのちも京坂の舞台を中心に活躍。和事,実事をよくし,音曲にも通じた。延享4年6月15日死去。77歳。本姓は高橋。初名は榊原尾上。前名は榊原平四郎。俳名は繁山

榊山小四郎(5代) さかきやま-こしろう

?-? 江戸時代後期の歌舞伎役者。
5代榊山四郎太郎の弟。3代山下京右衛門(きょうえもん)の門下。寛政5年(1793)5代を襲名。文化末まで大坂宮地芝居の若女方をつとめた。初名は山下小四郎。屋号大坂屋

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

朝日日本歴史人物事典 「榊山小四郎」の解説

榊山小四郎(初代)

没年:延享4.6.15(1747.7.22)
生年:寛文11(1671)
江戸前期から中期にかけて上方で活躍した歌舞伎役者。俳名繁山。親仁形(老役)榊原平右衛門の養子となる。若女形から立役に転じ,旅に出て修業したといわれる。のち京都で長く座本を勤めた。和事と実事に長じ世話物や所作事を得意とする一方,音曲にも通じた。

(今西晶子)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

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