標準報酬(読み)ヒョウジュンホウシュウ

デジタル大辞泉 「標準報酬」の意味・読み・例文・類語

ひょうじゅん‐ほうしゅう〔ヘウジユンホウシウ〕【標準報酬】

標準報酬月額標準賞与額のこと。健康保険厚生年金保険などの社会保険料、給付金額を算出するための基礎になる金額。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「標準報酬」の意味・読み・例文・類語

ひょうじゅん‐ほうしゅうヘウジュンホウシウ【標準報酬】

  1. 〘 名詞 〙 健康保険や厚生年金保険などで、保険料保険給付の額を定めるため、実際報酬額に代わるものとして便宜上用いられる金額。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「標準報酬」の意味・わかりやすい解説

標準報酬
ひょうじゅんほうしゅう

厚生年金保険および健康保険の保険料・保険給付の算定基礎となるもの。賃金俸給手当などの名称を問わず労働の対償として受ける報酬月額のうち、3か月を超える期間ごとに受けとるものを除く報酬について、事務の簡素化のため一定の幅に等級区分したもので、その月額を標準報酬月額という。厚生年金では第1級(8万8000円)~第32級(65万円)の32区分、健康保険では第1級(5万8000円)~第50級(139万円)の50区分となっている。

 3か月を超える期間ごとに受けとるものは標準賞与額とし、厚生年金では月額150万円、健康保険では年額573万円を上限としている。標準賞与額は、厚生年金では保険料および年金額の算定基礎となるが、健康保険では保険料の算定基礎になるのみで傷病手当金等の現金給付の算定基礎にはならない。

 標準報酬月額と標準賞与額のそれぞれ1年間の合計額(総報酬額)を12で割ったものが総報酬月額で、総報酬制に移行した2003年度(平成15)以降の年金額の算定基礎については、総報酬額を12で割った標準報酬月額が用いられている。

 このように、実際の報酬そのものではなく、上下限を設けた一定の範囲の報酬を等級区分して保険料や保険給付の算定基礎とすることを標準報酬制という。

[山崎泰彦 2023年6月19日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android