原産地が樺太(サハリン)の橇(そり)犬。オロッコ,ギリヤーク,それにアイヌなどの原住民族が使っていた橇犬の子孫で,シベリアン・ハスキー,アラスカン・マラムートAlaskan malamute,エスキモー犬などと同じ北方系の犬種である。酷寒地の重労働に耐え,筋骨たくましく,強靱なイヌだけが伝えられたもので,系統繁殖された厳密な純粋種ではない。体格は秋田犬より小,北海道犬より大で,明確な規定はない。日露戦争後,北緯50°以南の南樺太が日本領土となった当時は〈ロスケ犬〉とも呼ばれた。1912年白瀬南極探検隊が連れて行ったのもこのイヌである。また58年第3次南極観測隊によって連れ帰られた〈タロ〉〈ジロ〉の話は有名である。
執筆者:一木 彦三
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