翻訳|Eskimo dog
原産地がアラスカ,カナダ,グリーンランドの橇(そり)犬。アラスカン・マラムートAlaskan malamute,シベリアン・ハスキー,サモエードなどと共通の祖先から発したいわゆる北方系の犬種である。エスキモーに伴われて,西部シベリアからアラスカ,北部カナダ,グリーンランドなどの諸地域へ移動してきたイヌで,特に純粋種として育種された品種ではなく,エスキモーの生活必需伴侶として2000年以上に及ぶ歴史の間,厳しい環境下で適者生存の形で伝えられたイヌである。体高は雄55~62cm,雌50~58cm,体重は雄30~38kg,雌22~32kgとされているが,18kgくらいから60kgを超えるものまであり,ひじょうにバラエティに富む中~大型種である。被毛は羊毛のように稠密(ちゆうみつ)な下毛と8~15cmの上毛で,-60℃以下の酷寒に容易に耐える。毛色は黒色,白色,黒色と灰色,狼灰(ろうかい)色,ブルー・グレー,グレー・タン(灰色に茶褐色斑)など種々である。強靱な脚力の持主で,6~7頭のチームを組んで橇をひき,R.アムンゼンが南極探検に成功したときの陰の功労者こそこのイヌであるといわれている。
執筆者:一木 彦三
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
哺乳(ほにゅう)綱食肉目イヌ科の動物。家畜であるイヌの1品種で、カナダ、グリーンランド、アラスカ地方に産するそり犬の1種。ハスキー、サモエド犬などとともにスピッツ族に属する。寒冷に対する適応性が強く、零下60~70℃の酷寒にも耐えうる。体質は強健で粗食に耐え、嗅覚(きゅうかく)も鋭い。そり犬として活躍するばかりでなく、ホッキョクグマやジャコウウシ狩りにも用いられる。タイプは立ち耳、巻き尾で、8~15センチメートルほどの長さの厚い被毛がある。毛色は黒、白、灰、狼(ろう)灰色、グレータンおよびこれらの組合せなどである。そり犬として公認されているものには、ハスキー、アラスカンマラミュート、サモエド犬などがあるが、現在アメリカン・ケネル・クラブでは本種を公認していない。体高50~62.5センチメートル、体重22.5~38.3キログラムである。
[増井光子]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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