デジタル大辞泉 「杉」の意味・読み・例文・類語 すぎ【杉/×椙】 1 ヒノキ科の常緑大高木。高さ50メートル以上に達し、長寿。幹は直立し、樹皮は褐色で縦に裂ける。葉は小さい針状で、枝に密につく。早春、多数の雄花と球状の雌花とをつける。花粉は多量で広範囲に飛散し、花粉症の原因となる。日本特産で、産地により、吉野杉・秋田杉・北山杉・屋久杉などがある。材は、木目がまっすぐで香りがあり、建築・家具などに多用される。《季 花=春 実=秋 落葉=夏》「―の花こぼれし磴とうや物詣/たかし」2 紋所の名。杉の木をかたどったもの。一本杉・丸に二本杉・三本杉・杉巴など。3 「杉形すぎなり」の略。[補説]「椙」は国字。 さん【杉】[漢字項目] [常用漢字] [音]サン(漢) [訓]すぎ〈サン〉木の名。スギ。「老杉」〈すぎ〉「杉皮・杉板/糸杉」 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「杉」の意味・読み・例文・類語 すぎ【杉・椙】 〘 名詞 〙① スギ科の常緑高木。日本特産で、秋田、吉野、屋久島などが有名な産地。高さ五〇メートル、径五メートルに達するものもある。樹冠は楕円状円錐形。樹皮は赤褐色で縦に長く裂ける。葉は小さな針状でやや湾曲し小枝にらせん状に密生。雌雄同株。早春、単性花をつける。雄花は黄褐色で米粒形、雌花は濃緑色で球形、数個が穂状につく。果実は木質で径一・五~二センチメートルの卵球形。種鱗と包鱗はなかば癒着し、種鱗の先はあらい歯牙(しが)状で基部に二~五個の種子がある。種子は翼をもち長楕円形。材は建築、器具など用途が広い。葉は線香を作り、樹皮で屋根を葺(ふ)く。えいざんすぎ、ほうおうすぎ、めじろすぎ、えんこうすぎなどの園芸品種がある。漢名は倭木で、「杉」はもともとはコウヨウザンの名。すぎのき。いそき。まき。[初出の実例]「亦其の身に蘿(こけ)と檜(ひ)榲(すぎ)と生(お)ひ」(出典:古事記(712)上)「わがいほはみわの山もとこひしくはとぶらひきませすぎたてるかど〈よみ人しらず〉」(出典:古今和歌集(905‐914)雑下・九八二)② 「すぎなり(杉形)」の略。[初出の実例]「木曾十余騎騎馬の鼻を引き返し、杉のさきにさと立って宣(のたま)ひけるは」(出典:源平盛衰記(14C前)三五)③ 紋所の名。杉の木をかたどったもので、一本杉、三本杉、杉巴、三つ割杉、三つ追杉など、種類が多い。一本杉@杉巴@三本杉@三つ割杉杉の語誌まっすぐに高く伸びる目立つ木なので、古くから神をまつる神聖な木とされた。和歌では、「三輪の祝(はふり)が忌(いは)ふ杉」 〔万葉‐七一二〕とあるほか、平安以後は、稲荷山・平野・香椎・祇園などの神木が詠まれている。特に、①の挙例の「古今」を三輪明神の神詠とする伝承があり、三輪のスギをいうことが多い。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by
普及版 字通 「杉」の読み・字形・画数・意味 杉常用漢字 7画(異体字)17画 [字音] サン[字訓] すぎ[字形] 形声声符は彡(さん)。本字は。杉科の常緑高木。杜甫の詩〔古蹟を詠懐す、五首、四〕に「古の杉に水鶴(すくら)ふ」とあり、寺などにその木が多い。[訓義]1. すぎ。赤白二種あり、赤は油多く、白は軽いという。[古辞書の訓]〔本草和名〕杉材・鼠査・漆姑 和名、須岐乃岐(すぎのき) 〔和名抄〕杉 須岐(すぎ)、日本紀私記に見ゆ。今按ずるに俗に榲の字を用ふるは非なり。榲は柱なり 〔名義抄〕杉 スギ[熟語]杉菌▶・杉錦▶・杉径▶・杉月▶・杉月▶・杉松▶・杉皮▶・杉楓▶・杉▶・杉籬▶[下接語]檜杉・寒杉・危杉・古杉・孤杉・香杉・高杉・秋杉・松杉・神杉・翠杉・蒼杉・風杉・楓杉・野杉・老杉 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報 Sponserd by
動植物名よみかた辞典 普及版 「杉」の解説 杉 (スギ) 学名:Cryptomeria japonica植物。スギ科の常緑針葉高木,園芸植物,薬用植物 出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報 Sponserd by