欠銭(読み)かけぜに

精選版 日本国語大辞典 「欠銭」の意味・読み・例文・類語

かけ‐ぜに【欠銭】

〘名〙 欠け損じている銭(ぜに)。悪質の通貨であるが、中世から近世にかけて良貨にまじって流通した。かけ。かけせん。→撰銭(えりせん)
御当家令条‐二九・慶長一一年(1606)七月二三日・しかみ銭通用覚「下総国佐倉より東において、しかみ銭取遣仕へし但われ銭かけ銭新銭はえらひ可申事」

かけ‐せん【欠銭】

滑稽本浮世風呂(1809‐13)四「半分欠て上(あげ)た所が、おまへの方にもしっくり継合す欠銭(カケセン)もあるまいが、又わしが方にも後家銭(ごけぜに)はないはい」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

山川 日本史小辞典 改訂新版 「欠銭」の解説

欠銭
かけぜに

「かけせん」とも。中世の悪銭一種中国銭などが欠け損じたもので,欠損程度によって通用価値が異なる。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

普及版 字通 「欠銭」の読み・字形・画数・意味

【欠銭】けんせん

借金

字通「欠」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android