次亜塩素酸ナトリウム(読み)ジアエンソサンナトリウム

化学辞典 第2版「次亜塩素酸ナトリウム」の解説

次亜塩素酸ナトリウム
ジアエンソサンナトリウム
sodium hypochlorite

NaOCl(74.44)のIUPACが受け入れる慣用名.付加方式体系名はクロリド酸素酸(1-)ナトリウム.無水物と,一~七水和物(五水和物はとくに安定)が得られている.実用的には,多くの場合,水溶液のまま用いられる.水溶液は,昔,フランスで繊維の漂白に用いられ,K塩とともにジャヴェル水(Javelle water)とよばれた.また,3~6% の水溶液は,アンチホルミンともよばれる.水溶液はNaOHと Cl2 との反応で得られ,濃厚溶液からは五水和物が析出する.これを低温で減圧乾燥すると無水物が得られる.無水物は黄緑色の粉末で,爆発性があり不安定である.五水和物は,緑黄色の斜方系固体.融点約25 ℃.室温でも徐々に分解する.酸化力が強い.水溶液は漂白剤(繊維,パルプなど),殺菌剤(水道水,プールの水など),医療用などに使用される.[CAS 7681-52-9]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「次亜塩素酸ナトリウム」の解説

次亜塩素酸ナトリウム
じあえんそさんナトリウム
sodium hypochlorite

化学式 NaClO 。潮解性の緑黄色結晶水酸化ナトリウム水溶液に塩素を通じると得られる。無水物は爆発性に富み危険。融点は1水塩約 75℃,2.5水塩 58℃,5水塩 27℃,6水塩 18℃。水溶液中の次亜塩素酸イオンは比較的安定である。酸化剤,漂白剤に用いられ,また殺菌剤として医用に供される。

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世界大百科事典 第2版「次亜塩素酸ナトリウム」の解説

じあえんそさんナトリウム【次亜塩素酸ナトリウム sodium hypochlorite】

化学式NaClO。次亜塩素酸HClOのナトリウム塩。無水和物はきわめて不安定で爆発,分解しやすい。1,2.5,5,6(または7)水和物が知られ,いずれも緑黄色の結晶で,潮解性。融点はそれぞれ,75~78℃,58℃,27℃,18~21℃。水溶液は淡黄色で塩素と異なる特有の刺激性不快臭(さらし粉様の臭気)をもつ。保存中に徐々に分解して酸素を発生する。このため強い酸化作用を示す。塩化ナトリウム水溶液を隔膜を用いないで電解して製するか,水酸化ナトリウムの冷水溶液に塩素を通じ生する塩化ナトリウムを晶出させて除いた液を冷却して,5水和物として晶出させる。

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