殻斗(読み)カクト

精選版 日本国語大辞典 「殻斗」の意味・読み・例文・類語

かく‐と【殻斗】

  1. 〘 名詞 〙 クヌギ、カシ、ナラなど、ブナ科植物の果実をつつむ、コップ状、あるいは、球形器官雌花の苞葉(ほうよう)が融合して形成されたもの。どんぐりのおわん、クリのいがなど。
    1. [初出の実例]「Cupule 殻斗」(出典:植学訳筌(1874)〈小野・田中・久保〉)

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最新 地学事典 「殻斗」の解説

かくと
殻斗

cupule ,cupula

ブナ科の植物にふつうにみられる器官の一つで,果実を抱き,椀のような形のもの。発生的にみると多数包葉が集合し癒合したもので,ブナやカシワなどでは包葉の先端がとげ状をなし,アカガシシラカシなどでは包葉の癒合によって環状の縞がみられる。クリの果実を包む「いが」は殻斗の一種である。化石は日本の上部新生界に多い。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「殻斗」の意味・わかりやすい解説

殻斗
かくと
cupule

包葉が集り,癒合して形成する椀状あるいはまり状の器官をいう。いわゆる「どんぐり」の椀,クリのいが burなどがそれで,ブナ科の植物にみられる。この殻斗に抱かれて着生した果実を殻斗果 acornという。

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普及版 字通 「殻斗」の読み・字形・画数・意味

【殻斗】かくと

栗の実の類。

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世界大百科事典(旧版)内の殻斗の言及

【実】より

…カサスゲのように果皮が薄く種皮と離れているものを胞果utricule,イネのように果皮と種皮が合着しているものを穎果(えいか)caryopsisと呼ぶ。堅果(けんか)nutはクリ,ドングリ類,ハシバミのように比較的大型の堅い果皮をもつ実であるブナ科の堅果の基部にある椀状体(クリのいが,ドングリ類の皿)を殻斗(かくと)と呼ぶ。分離果schizocarpは一つの実に複数の種子が入っているが,それぞれは分離して,分果mericarpをなす。…

※「殻斗」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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