水路誌(読み)スイロシ

デジタル大辞泉 「水路誌」の意味・読み・例文・類語

すいろ‐し【水路誌】

船の航海・停泊に必要な水路の指導案内資料。航路港湾状況気象海象などを水域別に詳しく記したもので、海図と併用する。

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精選版 日本国語大辞典 「水路誌」の意味・読み・例文・類語

すいろ‐し【水路誌】

  1. 〘 名詞 〙 海上保安庁水路部の刊行する水路書誌一つ。海上の諸現象、航路の状況、沿岸および港湾の地形航路標識、航路および港湾に関する法規などを記載した海上交通案内書

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日本歴史地名大系 「水路誌」の解説

水路誌
すいろし

解説 明治五年に航路・港湾確保などのために海洋調査が開始され、海図とともに海軍省水路部(東京築地)によって編纂作成された水路書誌。現在まで海上保安庁水路部が改訂を重ねている。南島・沖縄海域に関しては、初代水路部長の柳楢悦(柳宗悦の父)による「台湾水路誌」(明治五年刊、英国海軍水路誌の翻訳書)、「南島水路誌」(明治六年刊)がある。これは日本でも最初期の水路誌で、明治政府が明治五年に宮古島漁民が殺害された牡丹社事件を契機に、同八年に西郷従道軍を台湾派兵するために急遽測量調査され、編纂されたものである。「寰瀛水路誌」(明治一九年、海軍省水路局編纂)では南西諸島を州南諸島として記載するが、「日本水路誌」(明治二七年刊)以降、南西諸島となる。

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