馬術のうち、河川や海浜を渡河する際の乗御法で、武装水馬と裸馬水馬とがある。馬は生来遊泳の能力があるが、陸上生活が主体であるため、水中に乗り入れることを恐れ嫌うことが多く、そのために平素から水に馴致(じゅんち)させる訓練を必要とした。江戸時代の水馬の研究は幼稚で、騎手が水練の上手であることが、水馬の必須(ひっす)条件とされ、馬の脚が立たなくなる深みに入れば、騎手は馬の一側に降りて、ともに泳ぐべしと教え、また馬の浮力を増加させるために、馬に浮袋(うきぶくろ)・浮襷(うきたすき)・浮沓(うきくつ)などを着用することが考案された(小堀常春(こぼりつねはる)『水馬千金篇(せんきんへん)』など)。江戸幕府は水馬奨励のため、毎年夏6月、隅田川などで諸士の騎馬川渡(きばかわわた)しを催し、将軍の御覧に供したりした。
[渡邉一郎]
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