沢村音右衛門(読み)さわむら おとえもん

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「沢村音右衛門」の解説

沢村音右衛門(初代) さわむら-おとえもん

1687-1741 江戸時代中期の歌舞伎役者
貞享(じょうきょう)4年生まれ。初代沢村小伝次の門人。宝永7年京都の夷屋(えびすや)座で立役(たちやく)をつとめる。享保(きょうほう)12年大坂で座本となる。敵役,実悪もかね,実事にすぐれた。寛保(かんぽう)元年11月4/7日死去。55歳。俳名は柳実。

沢村音右衛門(2代) さわむら-おとえもん

?-? 江戸時代中期の歌舞伎役者。
初代沢村宗十郎の弟子。享保(きょうほう)18年(1733)江戸中村座に若衆方として出演,京坂の舞台でしだいに出世し,宝暦2年2代を襲名,実悪(じつあく)に転じた。以後,江戸で活躍し,明和2年(1765)引退した。大坂出身。前名は初代沢村淀五郎。俳名は活蘆,蝶七。

沢村音右衛門(3代) さわむら-おとえもん

?-? 江戸時代中期-後期の歌舞伎役者。
2代佐野川市松の門から3代沢村宗十郎に入門。敵役として江戸の舞台に出演し,寛政元年(1789)3代を襲名した。のち大坂で活躍。初名は佐野川仲五郎。前名は沢村仲五郎。俳名は狸牙。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例