浅川巧(読み)あさかわたくみ

改訂新版 世界大百科事典 「浅川巧」の意味・わかりやすい解説

浅川巧 (あさかわたくみ)
生没年:1891-1931(明治24-昭和6)

朝鮮民芸の研究家。山梨県生れ。山梨農林学校卒。1914年朝鮮に渡り,朝鮮総督府林業試験場で養苗実験に従事するかたわら,柳宗悦(むねよし)とともに京城ソウル)に朝鮮民族美術館を設立した。また,朝鮮民芸を研究し《朝鮮の膳》《朝鮮陶磁名考》を書いた。職場や地域の朝鮮人と親しく交わり,朝鮮および朝鮮人の美点視線を注いだ。《浅川巧著作集》全1巻(1978)がある。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「浅川巧」の解説

浅川巧 あさかわ-たくみ

1891-1931 大正-昭和時代前期の朝鮮民芸研究家。
明治24年1月15日生まれ。浅川伯教(のりたか)の弟。大正3年から朝鮮総督府林業試験場に勤務し,かたわら朝鮮の陶磁や民具を研究。13年柳宗悦(むねよし)と協力し,朝鮮民族美術館を京城に設立した。昭和6年4月2日朝鮮で死去。41歳。山梨県出身。山梨農林卒。著作に「朝鮮の膳(ぜん)」「朝鮮陶磁名考」など。
格言など】私は死後も朝鮮に留まる。だから亡骸(なきがら)も朝鮮式に埋葬してほしい(死の間際のことば)

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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