浅野清(読み)アサノ キヨシ

20世紀日本人名事典 「浅野清」の解説

浅野 清
アサノ キヨシ

昭和期の建築史研究者 (財)元興寺文化財研究所長;愛知工業大学客員教授。



生年
明治38(1905)年2月15日

没年
平成3(1991)年8月19日

出生地
愛知県名古屋市

学歴〔年〕
名古屋高等工業学校建築科〔大正15年〕卒

学位〔年〕
工学博士(京都大学)

主な受賞名〔年〕
日本建築学会賞〔昭和26年〕,奈良県文化賞〔昭和28年〕,東海テレビ賞〔昭和52年〕

経歴
法隆寺保存工事事務所技手となり、法隆寺建造物の昭和大修理に従事。昭和20年同事務所所長。27年奈良学芸大(のち奈良教育大)助教授、28年教授、31年大阪市立大理学部教授、43年大阪工大教授、48年愛知工大教授を歴任。57年から元興寺文化財研究所長兼任。9年から15年余り、法隆寺保存工事事務所で1本のクギの痕跡、再利用材に残る凸凹などを丹念に追い、飛鳥当時の姿を復元、古代建築史の基礎を創った。さらに礎石頼りだった遺構検出を、土の色の変化などから進める現代の考古学の手法を確立。また、著名な研究者を数多く育てたことでも知られている。著書に「西国三十三所霊場寺院の総合的研究」「奈良時代建築の研究」「法隆寺の建築」他。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

関連語 学位 学歴

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android