海上で航行中や操業中の船上で感じる地震。震源から海底下の岩を伝わってきた地震波が、岩と海水との地震波速度の違いから海底面で屈折して鉛直に近い角度で縦波として上ってくるもの。海水中の地震波の減衰は小さいので、大きな振動として船に伝わる。船内の人々には、海の波による揺れとはまったく違う短周期で非常に特別な振動として感じられる。地震が大きいほど、また震源が浅いほど強く感じられる。震源が海底下にある大地震、たとえば青森県沖におきた1968年(昭和43)の十勝沖地震(とかちおきじしん)(マグニチュード7.9)などのときには、近くを航行中だった多くの船では、船のエンジンの重大な故障(スクリューを回している太いプロペラシャフトの折損)による振動と錯覚したといわれる。かつては海震によって船がばらばらになった例もあり、船の一部が破損した例は、日本でも外国でも古くからある。
[島村英紀]
『日本造船学会海洋工学委員会性能部会編『超大型浮体構造物』(1955・成山堂書店)』
出典 (財)日本水路協会 海洋情報研究センター海の事典について 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…海底の地震動は海水中にも伝わり,海上の船を振動させる。これが海震である。大地震のとき,地震波に含まれる長周期の成分に共振して,湖などの水がゆっくりと振動することがある。…
※「海震」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
米テスラと低価格EVでシェアを広げる中国大手、比亜迪(BYD)が激しいトップ争いを繰り広げている。英調査会社グローバルデータによると、2023年の世界販売台数は約978万7千台。ガソリン車などを含む...
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加