出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
ある地点の気圧の値を平均海面上の値に換算すること。この場合の平均海面とは、長期間にわたって観測された潮汐(ちょうせき)や波浪などによる海面の高低の平均値で、通常東京湾の平均海面を標準とする。ある場所で測定した気圧の値は、その場所の高さに対応する値を示している。その場所の直下に海面があると仮想し、その場所の海抜高度分の高さの補正を測定値に加えること、これが海面更正である。
たとえば、海抜高度の高い前橋(気象台で112.2メートル)と、低い東京(気象台で6.5メートル)で同時に測った気圧を比べてみると、海抜高度の差に相当する分およそ12ヘクトパスカルだけ前橋のほうがいつでも気圧が低い。地図に気圧のデータを記入して等圧線を書き、低気圧や高気圧の位置を求める場合、それでは困るので、海抜高度分の補正をそれぞれ前橋と東京のデータに施して、仮想的な直下の海面の値に直し、すなわち海面更正をして、地図に書き入れる。天気図に記入してある気圧の値はすべてこのように更正した値である。
[大田正次]
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… 測定地点の高度が高くなれば気圧は低くなる。他の地点のデータと比較するためには,海面上の値に換算する必要がある(海面更正)。逆にある地点の気圧がわかれば,その地点の高度が求められる。…
※「海面更正」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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