消化性潰瘍治療剤(読み)しょうかせいかいようちりょうざい(英語表記)anti peptit ulcer agent

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

消化性潰瘍治療剤
しょうかせいかいようちりょうざい
anti peptit ulcer agent

胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの消化性潰瘍に対する治療薬剤。消化性潰瘍は,胃腸粘膜に対する攻撃因子 (塩酸,ペプシン) と,防御因子 (粘膜自体の抵抗力) とのバランスがとれなくなったため発症するとされている。そこで,攻撃因子を抑制するもしくは防御因子を強化する薬物が,消化性潰瘍治療剤となりうる。前者では,制酸剤や抗ペプシン剤などが代表的なものだったが,生理活性物質であるヒスタミンが胃酸分泌を促進させることがわかったため,ヒスタミン ( H2 ) 受容体の活性を抑制して胃酸分泌を抑えるヒスタミン H2 拮抗剤が実用化された。胃酸分泌の最終段階にあるプロトンポンプ活性を阻害する薬物も治験段階に入っており,ヒスタミン H2 拮抗剤よりも強力な胃酸分泌抑制作用があるといわれる。防御因子の強化作用を持つ薬剤には,粘膜抵抗強化剤,胃粘液産生分泌促進剤,胃粘膜微小循環改善剤などがあるほか,プロスタグランジン製剤の開発も進んでいる。

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