混牧林とは、木材生産を行っている林地において家畜を放牧し、畜産物と林産物を同時に生産しようとする森林をいう。日本では土地の高度利用、林業の省力化などを目的に、1980年代中ごろまで東北・中国・九州地方などに広く分布していた。しかし、円高や畜産物・林産物の輸入自由化、ブランド牛生産のための舎飼い期間の長期化に伴って混牧林面積が急速に減少し、現在、試験的なものを除いてはほとんどみられなくなった。他方、アメリカのマツ林やニュージーランドのラジアータパイン林、開発途上国の各種造林地などでは土地の高度利用、地力維持の観点から、多数の事例を確認できるとともに研究も進められている。混牧林において、適正頭数以上の過放牧をすると、林木への被害が発生するため、樹木の密度や植生を十分考慮して放牧すべきである。
[飯田 繁・佐藤宣子]
…森林の下層植生を飼料として,林内に家畜を継続的に放牧しながら,林木の林業利用を行う作業形態。混牧林ともいう。広い意味では放牧を伴わず,飼料としての林内下草を定期的に刈りとる森林を含める場合もある。…
※「混牧林」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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