(読み)ショウ

デジタル大辞泉 「渉」の意味・読み・例文・類語

しょう【渉】[漢字項目]

常用漢字] [音]ショウセフ)(漢) [訓]わたる
水のある所を歩いて渡る。「渉禽類しょうきんるい徒渉跋渉ばっしょう
あちこち歩き回る。「渉猟
かかわる。関係する。「渉外干渉交渉
[名のり]さだたか・ただ・わたり

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「渉」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 11画

(旧字)
人名用漢字 10画

[字音] ショウ(セフ)
[字訓] わたる

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[その他]

[字形] 会意
旧字は(すい)に従い、両水の間を渉ることをいう。〔説文〕十一下に「徒行して水を(わた)るなり」とあって徒渉、かちわたることをいう。川を徒渉することは危険が多いことであるから、卜辞には「先づ羌(きやう)をして河をらしめんか」のように、異族のものに徒渉を試みさせることを卜し、また「王はらんか」のように、王の徒渉のときには占卜を行っている。祭のとき、王が歩してに赴く儀礼があるように、徒渉もまた儀礼として行われることがあったのであろう。孝子のことを順子といい、順の初文に従う字。または頁(けつ)に従い、やはり徒渉の礼に関する字であろう。

[訓義]
1. わたる、水をわたる、水をかちわたる。
2. とどく、およぶ、つらなる。
3. ものごとにかかわる。

[古辞書の訓]
名義抄 ワタル・マジハル・サル・タカシ・アフル 〔字鏡集〕 サル・ワタル・マジハル・モル・ノボル・タカシ・アフル

[語系]
djiap、接tziapは声義近く、には神に接する儀礼の意味が含まれているようである。孝子の意をもつ順の初文も、に従う字であった。

[熟語]
渉閲渉遠・渉河・渉海・渉学・渉渉及渉禽・渉血・渉月渉険渉朔・渉事・渉児・渉旬・渉人・渉水・渉世・渉済・渉川渉浅渉想・渉渡渉套・渉難・渉筆・渉目渉略・渉猟・渉・渉歴
[下接語]
干渉・経渉・月渉・広渉・交渉・深渉・進渉・水渉・潜渉・朝渉・通渉・徒渉・登渉・博渉・跋渉汎渉・浮渉・歩渉・夜渉・遊渉・利渉・猟渉・歴渉

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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