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準結晶 じゅんけっしょうquasicrystal

翻訳|quasicrystal

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

準結晶
じゅんけっしょう
quasicrystal

原子配列が一定の規則性があるにもかかわらず周期性はない物質。 1984年,急冷によって得られたアルミニウムマンガンの合金を得た際に発見された新物質。原子配列が周期的な固体が結晶,不規則なものがアモルファスであるが,準結晶はそのいずれにも属さない。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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知恵蔵の解説

準結晶

原子が秩序だって並ぶ結晶ではなく、かと言って無秩序ガラスでもない固体の姿。一定の周期はないが、数列的な規則性はある。平面的には正五角形、立体的には正二十面体の対称性をもつアルミニウム合金が1984年に見つかった。壁を正五角形のタイルで埋め尽くせないように、この対称性は周期性になじまない。R.ペンローズによる数学上のアイデア「ペンローズのタイル張り」の3次元版。

(尾関章 朝日新聞記者 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」
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デジタル大辞泉の解説

じゅん‐けっしょう〔‐ケツシヤウ〕【準結晶】

周期性はないが、高い秩序性の原子配列を有する固体物質。結晶とも非晶質(アモルファス)とも異なる新たな秩序構造として知られ、1984年に発見された。また、二次元における平面充填として、ペンローズタイルが知られる。

出典|小学館
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大辞林 第三版の解説

じゅんけっしょう【準結晶】

結晶のようなラウエ斑点を示すにもかかわらず、周期的な並進対称性と抵触するような特殊な対称性をもつ物質構造。アルミニウム・マグネシウムの合金で発見された。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

準結晶
じゅんけっしょう
quasicrystal

結晶でもなく、アモルファス(非晶質)でもない物質の第三の固体形態。Al-Cu-Fe、Al-Ni-Co、アルミニウム・パラジウム・マンガン(Al-Pd-Mn)合金、ホルミウムマグネシウム・亜鉛(Ho-Mg-Zn)合金などが知られる。結晶では原子配列構造の並進性(周期性)に起因する電子線回折像が1回、2回、3回、4回、6回の回転対称性を示す。一方、アモルファスは乱雑な構造であるため、電子線回折像は対称性を示さない。準結晶は原子配列構造の並進性をもたないのに、電子線回折像に鋭い回折パターンを示し、それも結晶構造からは発生しないと考えられている5回、8回、10回、12回の回転対称性を示す。このように周期性をもたないが高い秩序性をもつものに一次元でのフィボナッチ数列や二次元でのペンローズタイルが知られており、準結晶は高次元の秩序性が低次元の結晶構造に射影されたものと考えられている。準結晶は1984年にシュヒトマンにより発見され、2011年のノーベル化学賞が授与された。原子配列の並進対称性をもたない準結晶は、まったく新しい固体形態としてさまざまな研究が進んでいる。[山本将史]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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