火事場見廻(読み)カジバミマワリ

デジタル大辞泉 「火事場見廻」の意味・読み・例文・類語

かじば‐みまわり〔クワジばみまはり〕【火事場見×廻】

江戸幕府職名。享保7年(1722)設置若年寄支配下で、江戸市中に火事があったとき、消火指揮に当たるほか、被害状況などの視察報告を行った。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「火事場見廻」の意味・読み・例文・類語

かじば‐みまわりクヮジばみまはり【火事場見廻】

  1. 〘 名詞 〙 江戸幕府の職名。享保六年(一七二一)設置。若年寄の支配。江戸に火災の発生した際、風下にあたる武家屋敷、また寺社町方へも出役し、消火の指揮をとるとともに、焼け跡を見回り、出火原因、被害状況を調査報告し、定火消(じょうひけ)しの火事場での勤務状況をも監察した。
    1. [初出の実例]「出火之節、風下之屋敷方并寺社町等迄火事場見廻り之面々打廻り、防之儀差引いたし」(出典:徳川禁令考‐前集・第三・巻二九・享保九年(1724)正月一八日)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android