火炉(読み)カロ

デジタル大辞泉 「火炉」の意味・読み・例文・類語

か‐ろ〔クワ‐〕【火炉】

火を入れて暖を取るもの。火鉢こたついろりなど。
銀燭の華光燦爛さんらんたる一室に、―をようして端坐せるは」〈木下尚江火の柱
香炉こうろ
ボイラー燃料を燃やす所。

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精選版 日本国語大辞典 「火炉」の意味・読み・例文・類語

か‐ろクヮ‥【火炉】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 火を入れて暖をとるもの。火ばち、いろりなど。
    1. [初出の実例]「白茅簷下火炉前、侍坐児童倚壁眠」(出典:菅家文草(900頃)四・冬夜閑思)
    2. 「御前の火炉に火をおく時は、火箸(ひばし)してはさむ事なし」(出典徒然草(1331頃)二一三)
    3. [その他の文献]〔白居易‐別氈帳火炉詩〕
  3. 香をたくのに用いる器。香炉。また、仏教密教で、護摩をたく炉をすえる護摩壇
    1. [初出の実例]「正月最勝王経斎会堂装束〈略〉白銅火炉三口」(出典:延喜式(927)一三)
  4. 蒸気罐(じょうきかん)の燃料を燃やす装置。かま
    1. [初出の実例]「火力を猛烈にし、鉄と石炭を上に盛り、其溶解したるを下に溜む、中腹より火罏を捩ち回して、内部の状を示せり」(出典:米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉四)

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普及版 字通 「火炉」の読み・字形・画数・意味

【火炉】かろ

ひばち。

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