烏羽玉(読み)ウバタマ

デジタル大辞泉 「烏羽玉」の意味・読み・例文・類語

うば‐たま【×烏羽玉】

ヒオウギの実。丸くて黒い。ぬばたま。
和菓子の名。求肥ぎゅうひであんを包み、白砂糖をまぶしたもの。
サボテン科植物ペヨーテのこと。

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精選版 日本国語大辞典 「烏羽玉」の意味・読み・例文・類語

うば‐たま【烏羽玉】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 植物、檜扇(ひおうぎ)種子。丸くて黒い。射干玉(ぬばたま)。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「かちのなをしをうば玉に思なぞらへて、すそをきりてこの歌を書」(出典:御伽草子・鴉鷺合戦物語(室町中))
  3. 餠菓子の一種。求肥に餡を包んで、白砂糖をまぶしたもの。
    1. [初出の実例]「此の下が練羊羹に烏羽玉(ウバタマ)、金玉糖」(出典:人情本・祝井風呂時雨傘(1838)七回)
  4. 男が遊女の髪を切るときの秘伝。〔評判記・色道大鏡(1678)〕
  5. 香木の名。分類は真南蛮(まなばん)。香味は甘味を主とする。「うば玉のよの間の風の朝戸出に思ふに過ぎて匂ふ梅が香」の歌意による中院通村の命名。
    1. [初出の実例]「銀はんをなん朽木がくれの月影と見立、うばたまの一つかみあるをめでたしと」(出典:評判記・難波の㒵は伊勢の白粉(1683頃)二)
  6. サボテンの一種。メキシコおよびアメリカ合衆国テキサス原産で観賞用として栽培される。球状で羊毛状の頭部に淡紅色の小花をつける。アルカロイドを含み、大量に食べると幻覚症状を起こす。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「烏羽玉」の解説

烏羽玉 (ウバタマ)

学名Lophophora williamsii
植物。サボテン科の園芸植物,薬用植物

烏羽玉 (ウバタマ)

植物。檜扇の実。ヌバタマの別称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

デジタル大辞泉プラス 「烏羽玉」の解説

烏羽玉(うばたま)

京都府京都市、亀屋良長が製造・販売する銘菓。黒糖入りのこし餡玉に寒天でつやを出した生菓子

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