六訂版 家庭医学大全科 の解説
無喉頭のリハビリテーション
(のどの病気)
まず臭いや風味が弱くなるので、料理を焦がしたり味付けが濃くなるなどの問題が起こります。フーフーと熱いものを冷ますことができず、麺類をすすることも難しくなります。鼻がかめなくなるので鼻みずがたまります。鼻で空気を加湿したり
これらの問題については、それなりの対処法があります。声に関しては、空気を食道内に取り込んでゲップのようにして音を出す食道発声と、頸部から機械をあてて振動音を送ることによる電気喉頭発声、気管と食道の間に小さな道をつくり、発声時に前頸部の呼吸の孔を押さえて作製した小さな道へ空気を送り込み振動させる気管食道
なお、喉頭を摘出した人は身体障害者3級に認定されるので、人工喉頭に要する費用は公的に支払われます。
乾燥した空気や粉塵、細菌などが前頸部の呼吸孔から入り込まないように、ガーゼやハンカチで作った小さなエプロンで孔をカバーします。また加湿器やネブライザーを購入して、乾燥しないように気を配る必要があります。鼻みずが多い場合には、耳鼻咽喉科で相談します。臭いについては食道発声ができるようになるとある程度回復しますが、ガスもれなどに気づかないこともあるので、警報機などの設置が必要です。
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報