無酸素銅(読み)むさんそどう(英語表記)oxygen-free copper

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

無酸素銅
むさんそどう
oxygen-free copper

通常の電気銅は溶解して 0.02~0.04%の酸素を含むいわゆるタフピッチ銅とするが,そのため水素脆性の欠点を生じるので,脱酸剤の使用や真空溶解により酸素を除去した銅を無酸素銅という。すなわち脱酸銅,真空溶解銅,OFHCなどの総称で,脱酸剤を使ってつくる脱酸銅では純度は電気銅より悪くなる。他の2者は電気銅より高純度で,OFHC99.97~99.99%,真空溶解銅 99.99%以上である。

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デジタル大辞泉の解説

むさんそ‐どう【無酸素銅】

酸素を含まない高純度銅。酸化銅や脱酸剤を含まない銅を指す。真空中、または窒素および一酸化炭素の混合ガス中でつくられる銅は特に電気伝導度が高く、OFHC銅(oxygen free high conductivity)とよばれる。

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世界大百科事典 第2版の解説

むさんそどう【無酸素銅 oxygen free copper】

工業用純銅の一種。高純度の電気銅を不活性ガス雰囲気あるいは真空中で溶解鋳造することによって,酸素およびその他の不純物をきわめて少なくしたもの。高い導電率をもち,また水素脆性(ぜいせい)を示さない。大量生産技術が確立してから,タフピッチ銅に代わって広く導電性を重視する用途に使用されている。【大久保 忠恒】

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世界大百科事典内の無酸素銅の言及

【銅合金】より

…用途としては,銅の特徴から,導電・伝熱材料,ばね材料,耐食性を重視する機械構造材料などが中心であるが,そのほか電気・電子製品,各種の機械,化学装置,装飾品など,きわめて広く用いられている。
[純銅]
 工業的にも純銅と分類される実用材料には,タフピッチ銅,無酸素銅,リン脱酸銅,その他微量の添加元素を含むものがある。銅製錬の最終工程はふつう電解精製であって,電極板に電着したものを電気銅というが,これを直接加工することはなく,一度,融解し鋳造後加工される。…

※「無酸素銅」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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