焼結合金(読み)ショウケツゴウキン

デジタル大辞泉 「焼結合金」の意味・読み・例文・類語

しょうけつ‐ごうきん〔セウケツガフキン〕【焼結合金】

金属粉末焼結して得られる合金タングステンと銅などの融解しにくいものの合金、高融点材料を用いる超硬合金多孔たこう性を利用した合金など。

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精選版 日本国語大辞典 「焼結合金」の意味・読み・例文・類語

しょうけつ‐ごうきんセウケツガフキン【焼結合金】

  1. 〘 名詞 〙 金属粉末圧縮成形し、融点以下の温度で焼き固めた合金。

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化学辞典 第2版 「焼結合金」の解説

焼結合金
ショウケツゴウキン
sintered alloy

金属や合金の粉末を原料として,融解せずに焼結によって固形体につくられた合金.原料粉末に必要に応じて添加粉末を混合し,型に入れて目的の形状に加圧成形したのち,特殊なガス雰囲気または真空中で加熱して,粉末粒子を相互に十分に結合させて製品とする.高い寸法精度が要求される場合,あるいは機械的強度を高めるために高密度にすることが要求される場合には,焼結品をさらにサイジングまたはコイニングと称して再加圧したり,鍛造を行うこともある.後者焼結鍛造という.焼結合金は溶融合金と異なり,製造過程からの汚染が少ない,配合どおりの組成が得られる,偏析が少ない,高融点金属や鍛造困難な硬くてもろい金属製品の製造が可能である,多孔質部品の製造や非金属物質の混合も容易である,歯車のような複雑な形状の部品を多数製造できる,など数々の長所がある.また強度および靭性の不足も焼結鍛造の採用によって解決され,各種機械部品の製造に利用されている.

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