燕返し(読み)ツバメガエシ

デジタル大辞泉 「燕返し」の意味・読み・例文・類語

つばめ‐がえし〔‐がへし〕【×燕返し】

身を急に反転させること。また、急にもと状態に戻ること。
「その瞬間―に、…冷刻な驕満な光をその眸から射出したので」〈有島或る女
ある方向に振った刀のきっ先を、急に反転させて相手を斬る刀法
柔道足技の一。相手の足払いを瞬間的に足払いで返す早技

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「燕返し」の意味・読み・例文・類語

つばめ‐がえし‥がへし【燕返】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 剣術の刀法の一つ。ある方向に振った刀のきっ先を急激に反転させて切る方法
  3. ある状態から元の状態へ急にもどること。急激に反転すること。
    1. [初出の実例]「空中の鷲(わし)地上獅子(しし)をなぶるやうに、燕返(ツバメガヘ)しに地面をかすったかと思ふと、又遙かに雲の外に飛ぶ」(出典雑嚢(1914)〈桜井忠温一二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android