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爆弾低気圧 ばくだんていきあつ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

爆弾低気圧
ばくだんていきあつ

急速に発達する温帯低気圧のこと。気象庁では,中心気圧が 24時間で 24hPa×sin(φ)/sin(60°)以上低下する温帯低気圧(φは緯度)と定義され,たとえば北緯 40°なら 17.8hPa/24hとなる。

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デジタル大辞泉の解説

ばくだん‐ていきあつ【爆弾低気圧】

中心気圧が24時間で、(sinφ/sin60°)×24ヘクトパスカル(hPa)以上低下する温帯低気圧のこと。暴風や高波、大雪をもたらし、急速に発達するため、対応の遅れなどから各地に甚大な被害をもたらすことがある。
[補説]φは緯度で、(sinφ/sin60°)×24hPaは緯度によって基準値が変化する。例えば北緯40度(秋田付近)なら17.8hPa/24hが基準となる。気象庁では使用を控える用語の扱いで、「急速に発達する低気圧」などと言い換える、としている。

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知恵蔵miniの解説

爆弾低気圧

短時間の間に急速に発達し、熱帯低気圧並みの風雨をもたらす温帯低気圧の通称。世界気象機関(WMO)の定義では、中心気圧が24時間以内に24ヘクトパスカル以上低下するものを指す。1978年に豪華客船クイーン・エリザベスⅡ号が大西洋を横断中、猛烈に急発達する低気圧に襲われる事故が起きたのをきっかけに、この呼称が使われるようになったと言われている。「爆弾」という表現に抵抗があることから、日本の気象庁は「急速に発達する低気圧」と言い換え、これを気象用語として用いている。

(2013-1-16)

出典|(株)朝日新聞出版発行
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

爆弾低気圧
ばくだんていきあつ

急速に発達し、熱帯低気圧並みの風雨をもたらす温帯低気圧の通称。英語の呼称bomb cycloneを直訳した「爆弾低気圧」という名称が、マスコミ等で広く使われるが、日本では「爆弾」という表現に抵抗があることなどから、気象庁は「急速に発達する低気圧」と表現し、これを気象用語として用いている。
 世界気象機関(WMO)による爆弾低気圧の定義では、低気圧の緯度を使った三角関数sin(サイン)を用い、24時間で24x(sin/sin60°)ヘクトパスカル(記号hPa)以上の中心気圧の低下がみられたものをさす。つまり、24時間に温帯低気圧が北緯60度にある場合は24ヘクトパスカル以上、日本付近にある場合は、15~20ヘクトパスカル以上の中心気圧の低下がみられる場合が、爆弾低気圧である。冬から春にかけての日本付近は、世界のなかでも爆弾低気圧の発生が多い地域である。台風などの熱帯低気圧は、たとえば1959年(昭和34)の台風第15号(伊勢湾台風)では24時間に91ヘクトパスカル発達するなど、全体の約1%は24時間に50ヘクトパスカル以上発達する。しかし、台風による暴風は台風の中心付近だけの激しい現象であり、防災対策は爆弾低気圧のほうがむずかしいといえる。
 1970年1月30日から2月2日にかけて台湾付近で発生し北東進した低気圧は、日本海から東進した低気圧がいっしょになり、24時間に32ヘクトパスカルも気圧が下がるという爆弾低気圧となった。このため、東日本・北日本は猛烈な暴風雪や高波にみまわれ、死者・行方不明者25人などの被害が発生した。気象庁は、これを「昭和45年1月低気圧」と命名した。また、最低気圧の記録は、台風の通過によって観測されることが多いが、仙台市の967.1ヘクトパスカルはじめ東北地方の多くは、このときに最低気圧を記録している。
 2012年(平成24)4月2日には、低気圧が急速に発達しながら日本海を東北東に進み、中心気圧は3日21時には964ヘクトパスカルと、24時間で42ヘクトパスカルも低くなるという爆弾低気圧になった。このため、和歌山市友ケ島(ともがしま)で最大風速32.2メートル(最大瞬間風速は41.9メートル)を観測するなど、西日本から北日本の広い範囲で記録的な暴風となり、海上は大時化(おおしけ)となった。この低気圧に伴う寒冷前線の通過により局地的に非常に激しい雨が降り、その後、寒気が南下して北日本では猛吹雪となった。暴風により、建物の下敷きになるなどで3名(4月3日時点)が死亡、重軽傷者多数、停電や交通機関の運休が相次いだ。[饒村 曜]

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