物数（読み）モノカズ

デジタル大辞泉

もの‐かず【物数】

１ 品物の数。品数。また、数の多いこと。
２ 特に数えたてるに値すること。物の数。「物数にも入らない」
３ 言葉数。口数。
「―にしていふにはあらねど」〈読・八犬伝・四〉

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

もの‐かず【物数】

1. 〘 名詞 〙
2. ① 品物の数。物の数。品数。
   1. [初出の実例]「此時分の習事と者(いっぱ)、まづ、物かずを少なくすべし」(出典：花鏡（1424）奥段)
3. ② 物の数の多いこと。多数のもの。
   1. [初出の実例]「其狩場の物かずは、此人々とぞきこえし」(出典：曾我物語（南北朝頃）八)
4. ③ ことばかず。口かず。
   1. [初出の実例]「むつかしく見せて、物数(ものカズ)いはぬこそよけれ」(出典：浮世草子・好色一代女（1686）一)
5. ④ 特に数えたてるほど重要なこと。見るに値すること。〔色葉字類抄（1177‐81）〕
   1. [初出の実例]「目皮(まぶた)をしばたたき物数にして言ふにはあらねど」(出典：読本・南総里見八犬伝（1814‐42）四)

もの‐かずえ‥かずへ【物数】

1. 〘 名詞 〙
2. ① ＝ものかぞえ（物数）
3. ② 白拍子(しらびょうし)をうたうこと。
   1. [初出の実例]「遊女が舟ども、歌うたひ物かすへなどするもおかし」(出典：中務内侍（1292頃か）弘安七年九月四、五日)

もの‐かぞえ‥かぞへ【物数】

1. 〘 名詞 〙 物を数えること。また、その様子。勘定。計算。物かずえ。
   1. [初出の実例]「あやしの物かぞえや」(出典：宇津保物語（970‐999頃）国譲上)

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【物数】ぶつすう

物の理。

字通「物」の項目を見る。

出典　平凡社「普及版 字通」