狐疑(読み)コギ

デジタル大辞泉 「狐疑」の意味・読み・例文・類語

こ‐ぎ【×狐疑】

[名](スル)きつねは疑い深い性質であるというところから》相手のことを疑うこと。
「こせこせとした其の態度と、―して居るような其容貌とは」〈長塚
[類語]疑問疑い疑義疑惑疑念疑心不審懐疑猜疑疑団疑点半信半疑容疑嫌疑

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精選版 日本国語大辞典 「狐疑」の意味・読み・例文・類語

こ‐ぎ【狐疑】

  1. 〘 名詞 〙 ( 狐は非常に疑い深い動物であるというところから )
  2. 狐のうたがい。
    1. [初出の実例]「霜鶴唳(かくれい)を妨げて寒うして露なし 水狐疑を結んで薄くして氷あり〈高丘相如〉」(出典和漢朗詠集(1018頃)上)
  3. ( ━する ) 相手が悪意を持っているのではないかと疑うこと。猜疑(さいぎ)心を持つこと。
    1. [初出の実例]「頗似難准、依狐疑一定者」(出典:九暦‐九条殿記・大臣家大饗・承平六年(936)正月三日)
    2. [その他の文献]〔楚辞‐離騒〕
  4. ( 形動 ) 悪意をもって人をだますこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「Coguina(コギナ) ヒト」(出典:日葡辞書(1603‐04))

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