疑心(読み)ギシン

デジタル大辞泉 「疑心」の意味・読み・例文・類語

ぎ‐しん【疑心】

うたがう心。うたがい。「疑心がつのる」「疑心を抱く」
仏語根本煩悩の一。仏教真理に対して、まどいうたがう心。
[類語]疑い疑問疑義疑惑疑念不審懐疑猜疑狐疑疑団疑点半信半疑容疑嫌疑

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精選版 日本国語大辞典 「疑心」の意味・読み・例文・類語

ぎ‐しん【疑心】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( ━する ) 仏語。仏教の真理に対して、心がさだまらなくなること。六根本煩悩の一つ。広義には煩悩でない疑いをも含める。疑(ぎ)
    1. [初出の実例]「第二懐疑致請来者。衆生夢聞略説則執動疑生。執心既動。理有除之義。疑心既生。可得解之美」(出典法華義疏(7C前)一)
    2. 「不妄語戒を持ちて妄語せず、実に疑心(ギシン)すべからず」(出典:私聚百因縁集(1257)二)
    3. [その他の文献]〔大日経‐一〕
  3. 疑いの心。疑い。うたぐり。
    1. [初出の実例]「東寺修理上人為勧進所被下向也、誰人無仏法哉、不疑心、可結縁之状如件」(出典:東寺百合文書‐ほ・建久二年(1191)一二月一一日・源頼朝御判御教書案)
    2. 「数度(すど)申しければ、疑心(ギシン)晴れやらざりしか共」(出典:信長記(1622)一上)

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普及版 字通 「疑心」の読み・字形・画数・意味

【疑心】ぎしん

疑う心。疑念。〔師友雑誌〕嘗(かつ)て人の鬼怪(い)ふを聞き、以爲(おも)へらく、必ず此の理無からんと。以爲ふに、疑心闇鬼を生ずるならん。最も是れ切の議論なり。

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