玉村宿(読み)たまむらしゆく

日本歴史地名大系 「玉村宿」の解説

玉村宿
たまむらしゆく

[現在地名]玉村町上新田・下新田

中山道倉賀野くらがの宿(現高崎市)より分岐する日光例幣使街道の最初の宿駅。同街道が東西に、佐渡奉行街道が南北に通る交通の要地。北約一キロを利根川、南約一・五キロをからす川がそれぞれ東流、宿の南裏を滝川たきがわ用水が流れる。慶長期(一五九六―一六一五)滝川用水開削に伴う新田開発により、上新田かみしんでん村・下新田村が成立し、玉村宿の基盤となった。寛永一三年(一六三六)徳川家康の二十一年忌に、名古屋藩主徳川義直に随行した堀杏庵の「中山日録」に玉村で昼食をとった記事がみえる。同一六年の「伊香保記」に「本庄などといふ里過て、其夜は玉村といふ所になんとまりける。きのふにも似ぬいぶせきわら屋のうちなれば、とけても寝られざりける」とあり、宿場としてまだ整っていない様が知れる。正保四年(一六四七)以後、例幣使の恒常的通路となり、本陣(木嶋氏)や問屋(加賀美氏)も整備された。明和元年(一七六四)には例幣使街道が幕府道中奉行の管轄となって五街道並みの扱いを受け、当宿も道中奉行の支配下に入った。当宿から倉賀野宿へ一里半、五料ごりよう宿へ一里半、本庄ほんじよう宿(現埼玉県本庄市)へ二里三〇町。

当宿は地子免除はされておらず、宿高一千六二九石余、町並は東西二〇町一九間余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「玉村宿」の解説

玉村宿

群馬県佐波郡玉村町にある道の駅。国道354号に沿う。

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