王褒(読み)おうほう(その他表記)Wang Bao

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「王褒」の意味・わかりやすい解説

王褒
おうほう
Wang Bao

[生]天監6(507)?
[没]天和6(571)
中国北周文学者。琅邪臨沂 (山東省) の人。初め梁に仕え,吏部尚書,左僕射に進んだが,江陵が陥るに及んで北朝に入り,北周で小司空となり,宣州刺史に出て没した。北朝で庾信 (ゆしん) と並んで文名が高く,南の故郷を思い,また辺境関塞を描写した詩が多いが,詩風はむしろ雄健である。

王褒
おうほう
Wang Bao

[生]?
[没]神爵1(前61)
中国,前漢の文学者。資中 (四川省) の人。字,子淵。宣帝のとき諫大夫となった。『九懐』『洞簫賦』などの辞賦を著わした。諧謔的な筆致奴隷境遇を描写した『僮約 (どうやく) 』は,当時の社会生活をうかがう資料として価値をもっている。

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世界大百科事典(旧版)内の王褒の言及

【僮約】より

…中国,後漢時代の詩人王褒の作品。王褒が成都の寡婦から1人の奴僕を買いとるという想定で契約文書になぞらえて作った押韻の戯文。…

※「王褒」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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