デジタル大辞泉 「甲乙」の意味・読み・例文・類語 こう‐おつ〔カフ‐〕【甲乙】 《十干の甲と乙から》1 第一と第二。2 二つのものの間の優劣。「甲乙をつけがたい」「甲乙を争う出来ばえ」 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「甲乙」の意味・読み・例文・類語 こう‐おつカフ‥【甲乙】 〘 名詞 〙① 十干の甲と乙。きのえときのと。[初出の実例]「来十月、明年正月、四月節中、並甲乙日也」(出典:小右記‐長和元年(1012)六月一六日)[その他の文献]〔礼記‐月令〕② ものの順序にいうことば。第一と第二。また、一般に順番をいう。[初出の実例]「是以除二普明国師一之外、龍湫・性海・太清三大老、甲乙再住、或一月、或半月而各告レ退」(出典:空華日用工夫略集‐嘉慶元年(1387)七月一九日)③ すぐれていることとおとっていること。まさりおとり。優劣。上下。〔兵範記‐仁安二年(1167)二月一日〕[初出の実例]「源平両氏、何れかうおつ候べき」(出典:曾我物語(南北朝頃)一〇)[その他の文献]〔後漢書‐徐防伝〕④ 名をあげる必要のないとき、不定の事物をあげるとき、また、特定の物権などに無関係な第三者の総称としていう語。たれかれ。某々。[初出の実例]「若有先鋒甲乙斬レ首五級。丙丁四級」(出典:令義解(833)軍防)「甲乙(カウヲツ)の人参籠して同音に地蔵の名号を唱へ奉る事終夜なり」(出典:地蔵菩薩霊験記(16C後)五)⑤ 中国、晉代の医書である「甲乙経(こうおつきょう)」のこと。[初出の実例]「医生者大素、甲乙、脉経本草」(出典:続日本紀‐天平宝字元年(757)一一月九日) かん‐おつ【甲乙】 〘 名詞 〙 甲(かん)と乙(おつ)。邦楽で高音と低音。調子の高低。かるめる。[初出の実例]「甲乙の位のただしきも息也」(出典:曲附次第(1423頃)) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
普及版 字通 「甲乙」の読み・字形・画数・意味 【甲乙】こう(かふ)おつ 十干の第一・第二。順序。序列。〔後漢書、徐防伝〕孔(孔子)にく、旨將(まさ)にえんとす。故に士十四家を立て、甲乙の科を設け、以て學をす。字通「甲」の項目を見る。 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報