六訂版 家庭医学大全科 「男性尿道腫瘍」の解説
男性尿道腫瘍
だんせいにょうどうしゅよう
Male urethral tumor
(腎臓と尿路の病気)
どんな病気か
男性の尿道は、解剖学的に膀胱側から
①良性腫瘍
尿道ポリープ、
②悪性腫瘍(がん)
50~75%は膜様部~尿道
組織型でみると
症状の現れ方
排尿困難と
検査と診断
腫瘍を見つける診断としては、視診・触診、尿道造影、尿道鏡+生検(組織をとって調べる)があります。病期の診断としては、CT、MRI検査で腫瘍の
治療の方法
病期によって、それぞれの治療計画が立てられます。
①表在がん
内視鏡による切除術や開腹による腫瘍切除など、尿道、陰茎の保存的手術が主体になります。
②浸潤がん
前部尿道の腫瘍に対しては陰茎部分を切除する場合がありますが、後部尿道の腫瘍が海綿体に浸潤した場合は、陰茎、
放射線療法は単独での成績はよくありませんが、進行例で手術との併用療法が行われます。化学療法は術前化学療法と術後の再発の場合に行われ、シスプラチン、フルオロウラシル、ブレオマイシン、メトトレキサートなどが用いられます。
予後は、5年生存率が全患者さんで約50%ですが、後部尿道がんでは進行例が多く約5~15%です。
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報