畝火山口神社(読み)うねびやまぐちじんじや

日本歴史地名大系 「畝火山口神社」の解説

畝火山口神社
うねびやまぐちじんじや

[現在地名]橿原市大谷町

畝傍うねび山西麓に鎮座。旧郷社。祭神息長足姫おきながたらしひめ命・豊受比売とようけひめ命・表筒男うわつつお命。「延喜式」神名帳高市たかいち郡の「畝火山口ウネヒノヤマノクチ坐神社大、月次新嘗」に比定される。式内社畝火山口坐うねびのやまぐちにいます神社は「延喜式」祈年祭祝詞に「山の口に坐す皇神等の前にもうさく飛鳥石村いわれ忍坂おさか長谷・畝火・耳無と御名は白して」とみえる大和六所山口社の一で、大同元年(八〇六)大和国で神封一戸をあてられ(新抄格勅符抄)、天安三年(八五九)一月二七日、従五位下より正五位下に昇叙、同年(貞観元年)九月に雨風祈祷のため奉幣され(三代実録)、祈雨神祭八五座の一であった(延喜式)。もと畝傍山頂に鎮座し、畝火明神と称した(石灯籠)。「高市郡古跡略考」に「峯山大明神」とみえ、「本社光明皇后、脇立住吉八幡」とある。

現社地は御旅所のあった所で、昭和一五年(一九四〇)皇紀二千六百年を記念して山頂から遷祀。「西国三十三所名所図会」に「畝火山口坐神社。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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