さく(読み)サク

デジタル大辞泉 「さく」の意味・読み・例文・類語

さく

くわ田畑の土を削りとるように掘ってできた浅い溝。また、その土を盛り上げたうね
畑のうねの数を数える語。「芋を二さく掘り上げる」

さく

マグロなどの身を、刺身に作りやすいように、形を整えて大きな切り身にしたもの。

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精選版 日本国語大辞典 「さく」の意味・読み・例文・類語

さ・く

  1. 〘 自動詞 カ行四段活用 〙 波などが高く立つ。波頭が白く砕け散る。
    1. [初出の実例]「其の阿和佐久(サク)時の名を、阿和佐久御魂〈阿より久までは音を以ゐよ〉と謂ふ」(出典古事記(712)上)

さく

  1. 〘 名詞 〙 まぐろ、かつおなどの身を、さしみにしやすいような大きさに切ったもの。
    1. [初出の実例]「鉄串にさした鰹のさくを、手早くさっと焼き」(出典:私の浅草(1976)〈沢村貞子〉医者ころし)

さく

  1. 〘 名詞 〙(くわ)で田畑を打ち返すこと。また、その打ち返したところ。田畑の溝(みぞ)や畝(うね)。さくり。〔名語記(1275)〕

さく

  1. 〘 名詞 〙 植物「みくり(実栗)」「はますげ(浜菅)」「しおくぐ」などの異名。〔本草和名(918頃)〕

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普及版 字通 「さく」の読み・字形・画数・意味


17画

[字音] サク

[字形] 形声
声符は責(せき)。〔易、辞伝上〕に「(さく)(奥深い道)を探り隱を索め、深きを鉤しきを致し、以て天下吉凶を定む」とあり、〔〕に「とは幽深きを謂ふ」と解する。(い)は・煕(熙)(き)の従うところで、乳房の象形であり、授乳の象。意符として用いるものであろうが、〔易〕のほかに用例がなく、また〔易〕の用字法にはかなり特殊なものがあり、字の形義を考えがたいところがある。

[訓義]
1. おくぶかい、幽深のところ、はじめ。
2. 字はまた嘖に作る。

[古辞書の訓]
立〕 オギロナリ 〔字鏡集 オギロ・フカシ

[下接語]
・淵・奥・至・冥・幽

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世界大百科事典(旧版)内のさくの言及

【迫】より

…岡山県以西の中国地方と九州地方に多い。同様の語として千葉県などでは〈さく〉がある。また〈狭間(はざま)〉も同様の意味の語である。…

※「さく」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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