安全を確保する目的で、登山者が登る山を管轄する警察署や山の案内所、近親者などに提出する書類。登山届、登山者カード、入山届ともいう。一般的に入山するグループの代表者が同行者のことも含めて、名前、年齢、性別、連絡先、山域や入山から下山日までの経路などの予定、服装や装備、携行食糧の量、事故などの緊急時に考慮される対処方法などを明記し、登山口や案内所、警察署や駐在所などに設けられた登山計画書提出用のポストに投函する。特別に書類の形式は規定されていないが、登山案内所に用紙がある場合や、所轄の警察署が見本の様式を配布していることもある。警察署および県警察本部地域課に宛(あ)てて、郵便やFAXで送るほか、山岳地として有名な長野県や山梨県などの警察署では、ホームページ上で記入して直接警察署へ情報を送信することや、登山者が用意した登山計画書をPDF形式などで電子メールに添付することも可能。登山口や案内所では提出を受け付けていないことがあるので、注意が必要である。なお、提出した登山計画書は警察署で管理されるが、警察署が届け出人の下山を確認するためではなく、あくまで滑落や遭難などの通報や、捜索要請などがあった際に、迅速な対応をとるためのものである。
一部の自治体では登山計画書提出義務に関する条例を施行し、特定の山に登る場合、10~20日前の提出を義務づけている。群馬県では毎年3月1日~11月30日までの期間、谷川岳で危険地帯に指定されている岩場での登山に、富山県では12月1日から翌年5月15日までの積雪期における剱岳(つるぎだけ)周辺地域の登山に対して提出を義務づけている。岐阜県では2014年(平成26)12月から北アルプスの山域に限って登山計画書の提出を義務づける、「岐阜県北アルプス地区における山岳遭難の防止に関する条例」が施行された。提出しなかった者や虚偽の計画書を提出した者には、5万円以下の過料が科せられる。
[編集部]
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