白話文学(読み)ハクワブンガク

デジタル大辞泉 「白話文学」の意味・読み・例文・類語

はくわ‐ぶんがく【白話文学】

中国文学で、口語白話)を使用して書かれたもの。元代の戯曲や明・清代の白話小説以前は大衆文学領域に属していたが、口語に積極的な価値をみる胡適提唱魯迅作品などにより、1920年代以降国民文学として定着した。→文学革命

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精選版 日本国語大辞典 「白話文学」の意味・読み・例文・類語

はくわ‐ぶんがく【白話文学】

  1. 〘 名詞 〙 中国で、口語体によって書かれた文学。唐代の僧侶の説講や、宋代の講談筆記にはじまり、「三国志演義」「西遊記」「水滸伝」「金瓶梅」「紅楼夢」などの小説や、元代に特に盛んであった戯曲がその中心であったが、近代にはいって胡適らによる文学革命の結果、あらゆるジャンルにおいて口語体が主流となった。

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世界大百科事典(旧版)内の白話文学の言及

【文学革命】より

…中国で1917年,アメリカ留学中の胡適が《新青年》誌に寄せた論文〈文学改良芻議〉に端を発した白話(口語)文学運動。胡適論文は,文語表現が古人の模倣に終始し,対句や典故,常套語を濫用し形式主義に陥っているとして批判,いかなる時代もその時代独自の文学を創造すべきであり,俗字俗語をもまじえた言文一致の白話文学こそ今日の文学でなければならないと提唱し,その主張を8項目にまとめたものである。…

※「白話文学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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